結論:オニグルミ(和ぐるみ)は殻が厚く、洋ぐるみ用のくるみ割り器では割れないことがあります。道具なしなら、フライパンで4〜5分、から炒りして、尖った頭にできた裂け目をスプーンでこじ開けます。数が多いときや、煎っても開かない実が残るときに、ねじで締めて割る割り器の出番です。
オニグルミの殻は、洋ぐるみの殻と何が違うか
殻そのものが硬く、厚く、表面はしわでこぼこしています。1個10g程度と小ぶりなのに、食べられる中身は2割程度です。
森林総合研究所 九州支所の樹木園の解説は、オニグルミの核を「核は硬く厚い殻があって広卵形またはやや球形をなす。両面にしわがあり縫線はやや突出している。」と記しています(ffpri.go.jp、2026年9月29日閲覧)。岩手の和ぐるみプロジェクトの言い方は短く、「梅干しの種よりも堅いです」。同じページの洋ぐるみとの比較は次のとおりです(saveiwate.jp、2026年9月29日閲覧)。
| 項目 | 和ぐるみ(オニグルミ) | 洋ぐるみ |
|---|---|---|
| 1個の重さ | 10g程度(小ぶりなもので7〜8g) | 13g程度 |
| 食べられる中身の割合 | 2割程度 | 4割程度 |
| 殻 | 厚くて割りにくい | 薄くて割りやすい |
当店の見立てでは、厚さに形が重なっています。表面のしわと、やや盛り上がった縫い目があるので、挟む面が平らに当たりにくい。洋ぐるみ用の道具で割れないことがあるのは、この2つが重なるためだと当店は考えています。
拾ったら、割る前に果皮を落として乾かす
割る相手は、緑の果皮を落として干したあとの茶色い殻です。果皮を腐らせて洗い落とし、天日で干すのが伝統的な下ごしらえです。
あきた森づくり活動サポートセンターによれば、実は「9月中旬に熟し、10月には落果する」。拾ったあとは「数週間後、真っ黒に腐った外皮を河原で丹念に洗い落とす。それを天日で干してから保存する」とあります(forest-akita.jp、2026年9月29日閲覧)。果皮の液汁は「黒色の染料になり」とも書かれているので、洗う作業にはゴム手袋を勧めます(当店の考え)。もらった実がすでに茶色く乾いているなら、この節は飛ばしてかまいません。
保存した殻は「必要に応じてこれを焼いて口を開かせ」と、同じページは続けます。次の節がその方法です。
道具なしで割る:煎って裂け目を開ける
フライパンで4〜5分、から炒りすると、尖った頭の方に裂け目ができます。そこへスプーンを差し込んでこじ開けるのが、道具を買わないオニグルミの割り方です。
手順は和ぐるみプロジェクト「和ぐるみを割る方法」の記載に沿います(saveiwate.jp、2026年9月29日閲覧)。当店の判断を足したところは、そう書き分けます。
煎る前に、一晩水に浸けるかを決める
出典が挙げる条件は1つです。「半年とか1年とか経って乾燥が進んだ和グルミの場合は、一晩水につけて殻に水分を含ませておくと裂け目がでやすくなります」。
困るのは、古さが分からないもらい物です。当店なら、まず1個だけ浸けずに煎る。開けば、残りもそのまま煎ればいい。開かなければ、残りを一晩水へ回します。
失敗のサイン:浸けずに煎った1個に、4〜5分たっても裂け目が見えない。
フライパンで4〜5分、から炒りし、尖った頭の裂け目をこじ開ける
- 油をひかないフライパンに、殻付きのまま並べます。出典の目安は「フライパンで4~5分、から炒りします」。火の強さは出典に書かれていないので、当店も数字を出しません。
- 尖った頭の側を見ます。出典によれば「とがっている頭の方から裂け目ができてきます」。
- 火から下ろし、熱い殻は布巾で包んで持つ(当店の勧め)。
- 裂け目にスプーンの先を差し込み、ひねって開く。
失敗のサインは2つ。1つ目は、裂け目ができないこと。出典にも「頑固な和グルミだとこの方法でも裂け目ができないことがあります」とあります。時間を延ばして焦がすより、水に浸ける回か金槌へ回すほうが早い。2つ目は、裂け目が細くてスプーンの先が入らないこと。力任せにこじればスプーンが滑り、殻を持つ手を突きます。先が入らない裂け目は、こじらずに次の手段へ回す。
金槌で割るなら、尖った頭を下にする
煎っても開かない実は、金槌に回します。出典のやり方は、実を「指でつまみながら固い床の上に縦にしておき、上から金槌でたたき割ります」。向きは「とがった頭を下にします」。強さの目安は「力を加減しながら1~2度たたいて、ピシッと割れるくらいの強さ」です。
失敗のサイン:殻が粉々になった。出典も「あまり力を入れすぎると粉々に割れてしまいます」と書いています。破片が細かいほど実に混じるので、次の1個は弱めに。つまんでいる指を叩かないよう、出典は念を押しています。
同じページには、裂け目に包丁の刃を食い込ませ、まな板にたたきつける方法も載っています。当店は勧めない。硬く丸い殻の上で刃が滑れば、その先にあるのは手です。
割り器を使うなら:合う割り器と合わない割り器
当店の3点のうち、和ぐるみが割れると商品ページに書いているのは、ねじで締めるアンウェンクだけ。洋ぐるみ用の2点は、割れない場合があると明記しています。
「」内は、各商品ページの記載そのままです。
| 道具 | 割る仕組み | 和ぐるみ(オニグルミ) | 大きさの条件 | 価格(税込) | 注意 |
|---|---|---|---|---|---|
| アンウェンク ナッツクラッカー | ボルトとナットで挟み、ハンドルを回して締める | 「殻の硬い和ぐるみ(オニグルミやヒメグルミなど)の殻を割ることができます」 | 「直径約3.8cmまでのナッツに対応しています」 | 3,850円 | 「殻が硬いナッツを割る際は力が必要となります」 |
| テイク2 ナオミ | 受け皿のくるみにばねをかぶせ、上のボールを引き上げて離す | 「和ぐるみ(鬼胡桃、姫くるみ)等の硬いクルミは割れない場合がございます」 | 受け皿Φ53×10mm。割れる実の直径の記載はない | 4,400円 | 「くるみ以外には使用しないでください」 |
| ダラピアッツア デコラマルチバートング | 多機能ペンチ。「胡桃(クルミ)割り器としてもご使用可能です」 | 「和ぐるみ(鬼胡桃、姫くるみ)等の硬いクルミは割れない場合がございます」 | 記載なし | 2,200円 | 径約57〜60mmのビンのフタや栓抜きなどにも使う道具 |
| 道具なし(煎る) | から炒りして、尖った頭に裂け目を作る | 可。頑固な実は裂け目ができないことがある | — | — | 乾燥が進んだ実は一晩水に浸けてから |
| 金槌 | 尖った頭を下に立て、上から叩く | 可 | — | — | 強すぎると粉々になる。指を叩かない |
当店が和ぐるみにアンウェンク ナッツクラッカーを挙げるのは、3点の中で和ぐるみを割れると書いているのがこれだけだからです。少しずつ締められるねじ式も硬い殻に合う、と当店は見ています。ただし商品ページには、硬い殻ほど力が要ること、形によっては挟む位置や角度を変えることも書かれています。
和ぐるみ用には刃の付いたペンチ型もあり、和ぐるみプロジェクトはスジに刃先をあてて握力で割る方法を紹介しています。当店では扱っていないので、表から外しました。
割ったあと、実を取り出す
実は殻の内側の小部屋に入り組んで収まっています。千枚通しか金串でかき出し、混じった殻の破片はピンセットで抜き取ります。
和ぐるみプロジェクトによれば、殻の内部は「いくつもの空洞に分かれて」います。取り出し方は「先のとがった千枚通しか金串を使って中身をほじくり出す」で、「これがとても手間なのです」とも書かれている。同じページの数字(1個10g程度・中身2割程度)で計算すると、10個割って取れる実は20g前後。使う量から、割る個数を逆算できます。
割り器が受け持つのは、殻を割るところまで。ほじる手間は、割り器を買っても減りません。

割り器を買わなくていい人、割り器でも割れないとき
年に数個なら、煎る方法で足ります。直径約3.8cmを超える実や小さすぎる実は割り器でも割れない場合があり、形によっては割りにくい実もあります。
割り器を買う意味があるのは、煎っても開かない実が何個も残る人、数十個単位で割る人、火を使いたくない人です。数個を煎って開いたなら要らない。アンウェンク3,850円に送料890円を足すと4,740円。数個の実のために出す金額ではない。
割り器の限界は、商品ページ自身が書いています。大きさは「直径約3.8cmまでのナッツに対応しています」。小さすぎる実も割れない場合があるとし、形は「ナッツの形状により殻が割りにくい場合は、ナッツを挟む位置や角度を変えてお試し下さい」。
オニグルミなら3.8cmに収まる、とは当店は言えません。1個の直径を示した資料を確認できていないからです。商品ページも、どの向きの直径かを示していない。そこで、尖った頭からお尻までの長さと、いちばん太いところの幅を、両方とも定規で測ってください。両方が約3.8cm以内なら、挟む向きで迷いません。
お客様のご都合による返品・交換はお受けできません(特定商取引法に基づく表記)。大きさが合わなかった場合も同じなので、測ってから選んでください。
当店で扱っているくるみ割り器
当店の3点の中では、オニグルミを割るならアンウェンク。殻付きの洋ぐるみを割るなら、テイク2のナオミか、ダラピアッツアのマルチバートングです。
拾ったオニグルミを数十個割る。煎っても開かない実が残った。この場合はアンウェンク ナッツクラッカー ケース付です。ハンドルを回して締めるねじ式で、本体は最大時124×95×17mm・174gで、38gのケースが付きます。
殻付きの洋ぐるみを食卓で割るなら、ばねで割るテイク2 ナオミです。径約57〜60mmのビンのフタやプルトップも一本で済ませたいなら、閉じた状態で169×45×25mm・212gの多機能ペンチダラピアッツア デコラマルチバートング。どちらもオニグルミ向けには売っていません。
よくある質問
割り器の向き不向き、開かない実、拾った実、殻付きの保存、ほかの種について迷いやすい点です。
洋ぐるみ用のくるみ割り器で、オニグルミは割れますか?
割れないことがあります。当店の洋ぐるみ用2点も、商品ページに「和ぐるみ(鬼胡桃、姫くるみ)等の硬いクルミは割れない場合がございます」と書いています。
煎っても口が開かないときは、どうすればいいですか?
半年から1年たって乾いた実なら、一晩水に浸けてから煎り直します(和ぐるみプロジェクトの記載)。それでも開かなければ、尖った頭を下にして金槌で叩くか、割り器を使います。
拾ったオニグルミは、すぐに割れますか?
すぐには割らず、先に緑の果皮を落とします。あきた森づくり活動サポートセンターは、果皮を腐らせて洗い落とし、天日で干して保存する扱いを紹介しています。煎ったり叩いたりするのは、この干した殻です。
殻付きのまま、どのくらい保存できますか?
和ぐるみプロジェクトは「1年くらいはまったく問題ないですし、2~3年経ったものでも多くはほとんど味が変わらないです」と書いています。和ぐるみプロジェクト(一般社団法人 SAVE IWATE 社会事業部)の記載で、当店が保証する期間とは違います。
くるみ割り器で、梅干しの種や銀杏も割れますか?
アンウェンクの商品ページは、梅干しの種や銀杏、マカダミアナッツ、殻付きアーモンドなども割れると記載しています。同じページには「小さすぎるナッツや種は割ることができない場合があります」ともあります。
まとめ|まず煎って、開かなければ割り器
最初の1個は、道具を買わずにフライパンで試してください。割り器は、開かない実が何個も残ってからで間に合います。
- 1個を浸けずに4〜5分、から炒りし、尖った頭の裂け目を見る
- 開かなければ、残りを一晩水に浸けてから煎る
- それでも開かない実が多いなら、長さと幅が約3.8cm以内か測ってから割り器を選ぶ
手元の実に割り器が合うか分からないときは、測った長さと幅を添えてRADSTOCK公式LINEからご相談ください。
出典:森林総合研究所 九州支所「オニグルミ」、あきた森づくり活動サポートセンター「樹木シリーズ24 オニグルミ」、一般社団法人 SAVE IWATE 社会事業部 和ぐるみプロジェクト「和ぐるみを割る方法」、同「和ぐるみとは」(いずれも2026年9月29日閲覧)。商品の記載は当店の各商品ページによります。



